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本日の読書「空色スピカ」(かわい有美子)

かわい有美子さんの小説でイラストは小椋ムクさん、しかも寮生活ものと好きなものが重なったこの作品。
モチロン発売日には購入しておりましたが、読むのが勿体無いような気がして今まで温存していたのを、ようやく手にとってみました。

実際には寮生活というよりも生徒会活動の方がメインで少々イメージしていたものとは異なりましたが、これでもか!と言わんばかりに高校生活のイベントが盛り込まれていて、すごく読みでのある内容でした。

しかし具体的な感想となると、これが何だか書きにくいんですよねえ…。

辺境にある男子校の行事に女の子を呼び込もうとして、女の子受けのいい美少年を生徒会長に選ぶ…など、往年の少女マンガの名作を愛読した側からの視点が随所に盛り込まれたお話で、それはそれで勿論楽しかったんですが、そんな環境の中で主役カップルが恋愛感情を育てていくのが、なあんか違和感あったんですよね…。

この作品の前に読んだ依田沙江美さんの「チョコレート・キス」もそうでしたけど、生徒会の活動を描いた作品で先ず伝わってくるのは役員たちの連帯感や達成感のような「友情」だったりするので、そんな中主役カップルの具体的な恋愛場面が出て来ると、どうもいきなり感が否めないといいますか…。浮いて見えちゃったんです。

でもこれは、それこそ往年の少女マンガの男子校ものが大好きだった私の偏った感覚なので、むしろBL作品としては当然あるべき姿だと思いますよ、はい(笑)

しかし作品冒頭からあまりにも怪しい雰囲気を醸し出してた先代生徒会長と副会長のお二方ですが、当然出来ちゃってて、しかも次の作品では主役みたいですね~。
今度は生徒会の活動はそんなにメインにならないだろうし、BL的にはこちらの方が楽しめそうな気がします。

本日の読書「進行性恋愛依存症」(かわい有美子)

今市子さんのイラストにしてはエロい内容と言うべきか、今市子さんのイラストだとあまりエロく思えないと言うべきか…。
そんな印象のかわい有美子さんの新刊「進行性恋愛依存症」です。

かわいさんと今市子さんの組合せはお久しぶりなのかな?
昔の作品は残念ながら絶版状態で、まだ全部は入手できてないんですよ。
しかも何故か「猫の遊ぶ庭~気まぐれ者達の楽園~」は2冊持ってるのに「猫の遊ぶ庭」が手に入らないから読めないまま置いてる状態だという。
でも、作者さんのブログ情報によると新装版での刊行予定があるんだそうで、それはそれで嬉しいんですが、そうなると同じ本を3冊買うことになるんですかね…。

……。

まあ、いいか。

そんな訳で、このお二人の組合せで想像するよりはエロ比率が高いお話でした。
ワンマン社長に献身的秘書という設定でエロくならないワケはないのですが、それを今市子さんのイラストでは楽しめない…というのが正直な感想です。
私にとって今市子さんは何を描いてもBLにならない漫画家さんなんですよねえ。色気が薄いんです。お話の密度は濃いのに(笑)
…何だかここまで今市子さんのことしか書いてないですね。

えーと、九鬼社長と御巫秘書のお話ですが、大学時代にかなり親密になりながらも、いきなりアメリカに高飛びしてしまったた九鬼に裏切られた感満載の御巫は再会後どうしても素直に自分の気持ちを表現できずにいて、そういう御巫に九鬼もイライラさせられて…といった内容です。
ちょっと時間軸を行ったり来たりするのが特徴的な独特な雰囲気のお話でした。

ただ、御巫が眼鏡美人秘書ではあるんだけど、元スポーツ選手ってのは私の好みからはハズレるかな。どちらかといえば運動音痴な方が不器用さが感じられてよろしいですね。

ツンデレというよりは、ひねくれもの同士の意地の張り合いといった感じのカップルでした。
悪くはなかったのですが、もっと違った設定のお話がよかったような気がしないではないですね。(作者さんもあとがきで書いておられたように昭和初期とかね…)

本日の読書「暁の闇」(かわい有美子・夏乃あゆみ)

一時期、たぶん京極堂や岡野玲子さんあたりの影響だとは思うのですが、陰陽師がすごく流行ったことがありましたね~。
私もそういえば京都の晴明神社とか行きましたよ。あと劇団新感線も結構陰陽師ものとかやってて、あれは面白かったなあ。

で、かわい有美子さんの既刊を探しまくった時にこの「暁の闇」の原作「闇滴りし」も手に入れてはいたんですが、表紙イラストと帯の「王気輝く廃太子を巡る陰陽師たちの、胸のすく活躍!!」という文章から、何故か勝手に安倍晴明と芦屋道満のよくある対決ものだと思い込み、買った時のままビニールさえ剥がさずに放置していたのですが。
今回夏乃あゆみさんが漫画化されたのを読んで、自分の認識が全く間違っていたことが判明いたしました。
いえ、ちゃんと原作のパレット文庫にもあらすじは書いてあったんですよ?ただ、それが裏表紙ではなく折り返しにあったので、ビニール剥がさなかった私が気付かなかっただけなんですが(T_T)

平安中期、幼い頃はかなりの通力の持ち主だったらしいのに、今は凡庸な陰陽師の賀茂依亨(かものよりみち)が、かつては賢太子と呼ばれながらも今は廃され小野の地で隠棲する惟喬親王(これたかしんのう)と出会い心酔し、かっての力を取り戻しながら、何やら大きな陰謀に巻き込まれていく…といったお話のようです。まだまだ1巻なので不明なところが多いですが。

結局原作より先にマンガの方を読んでしまったのですが、これはこれで正解だったかな、と。夏乃さんの絵は大好きですがBLとしては色気が少ないので物足りなく感じてたんですが、今回のように逆に色気のないお話だとすごくいいですね。平安朝の人物や衣装・背景も上手いと思います。依亨の式神じゃないのにいつも一緒の蝦蟇の無白が可愛い~!

お話の方も文庫の方では途中で止まってるらしいシリーズが、漫画化をきっかけに続編が出るといいですね。というか一応1巻と「闇滴りし」がほぼ同じ(あくまでもほぼ、ですが)みたいなので、2巻以降は新しい展開が読めるみたいですね。

元々平安朝のお話は大好きなので、この作品はも~期待大です!!原作も作画もBL畑の方ではありますが、今のところラブはほとんどないみたいなので、普通の漫画読みの方にもお薦めですね。
上記のメンバーの他にも三位中将検非違使別当源由朔(みなもとのゆきのり)など、なかなか素敵な男性が登場してますので、楽しもうと思えば色々楽しめるとは思いますけど、たまにはシンプルに面白いお話だけを楽しむのもよいかなと思ってます。

本日の読書「疵(スキャンダル)」(かわいゆみこ)

ちまちま買い揃えてた、かわいゆみこさんの「疵(スキャンダル)」。

[冷たい指][いばらの冠][氷点下の恋][籠の中には青い鳥]の4冊読み終わりました!やはりシリーズものは一気に読むのが楽しいですね♪

「透過性恋愛装置」からかわいさんの作品に入ったので、以前「東方美人」のような作風は意外みたいな感想を書いたような気がするんですが、むしろ「透過性…」の北嶋のような受がイレギュラーなのかしら?
「EGOISTE」「東方美人」に続き今回の受も非常に危うい精神状態で凄絶な色気を放っている男でした。

「EGOISTE」とほぼ同じく阪神大震災前後の頃の、旧大蔵省主計局所属の超エリートの2人のお話です。
最初は何となく山崎豊子さんの「華麗なる一族」(これも確か大蔵官僚出てましたよね?)を思い出しながら読んでたんですが、そのうち「BL版キンツマみたい」とか思ってしまいました。とかいいながらキンツマ見てなかったので実際どういう展開だったのかは知らないんですけども。

大蔵省エリートといえば、よしながふみさんの「月とサンダル」のジャイアンもそうでしたか。
彼はゲイと静かに公言して独身を貫いたようですが、このお話の桐原と司馬の場合、年も30を超えて妻も子もありながら関係を持ってしまっています。
とは言え、それぞれの結婚生活は既に破綻していましたし、結婚生活によって自分の価値観を徹底的に否定されなかったら、この2人が結び付くこともなかったのではないかな、とも思うんですけどね。

大蔵官僚として将来に野心もある桐原は望まれて財界の有力者の一人娘と結婚して婿養子に入りますが、子どもが出来ない原因が自分にあると知りショックを受けます。
もともと気詰まりだった妻との関係は更にぎくしゃくし、憤る養父からは種なしの役立たずと罵られた挙げ句に少しでも桐原の家のためになってみろと男色趣味のある大物政治家篠田に取り入ることを強要されてしまいます。
これまで順調に出世コースを歩んできた桐原は、子どもが出来ないからといって簡単に離婚して経歴に傷をつける訳にもいかず篠田との関係を受け入れるという苦渋の選択をします。
しかし、あまりの嫌悪感と精神的苦痛で性的不能に陥ってしまいます。

そんな逃げ場のない日々の中ハードな業務をこなしていた桐原は、ある朝突然妻の弥生から妊娠したことを告げらます。平然と他人の子を産むと言い切る妻の仕打ちに、これまで自分がしてきたことの意味を見失った桐原は張り詰めた糸が切れるように精神的に壊れかけてしまいます。

一方、出来婚を後悔していた司馬は妻の身勝手な行動に愛想を尽かし離婚は受け入れましたが愛する子どもと離れて暮らすことには納得できずに苛立つ日々を過ごしていました。

そしてその雨の夜。

司馬は道で倒れ込んでしまった桐原に手を貸し、ホテルへ連れて行きますが、ここからただの同期でライバルに過ぎなかった2人の関係が変わり始めるのです。

もう殆ど壊れていた桐原は自分の抱える悩みを無意識のうちに口にして司馬に助けを求め、一人にしないでくれと縋ります。司馬は普段の冷静な桐原からは想像もできない哀れな姿に戸惑いながらも、危うい色香を放つ桐原を抱いてしまいます。

この段階では抱いてやる立場の司馬の方が優位に立っている感じでしたが、何もかも失いながらもしぶとく生き続ける桐原が様々な出来事を通して人間的に成長していきますし、司馬も痛みと挫折を知る人間になったりして、やがて対等に愛し合う関係になっていきます。

大蔵省の最前線で働く2人の男が仕事と家庭のせめぎ合いの中、互いの気持ちを確かめ合っていく物語は、少々無理のある展開ながらも続きが気になって一気に読めてしまいました。
というか、桐原の置かれた境遇はかなり特異ではありますし、少々の無理はやむを得ないとは思うのですけどね。

あと、かわいさんの描く攻は受に較べると印象が薄いような気がするのですが今回もやはりそうでした。
男の尊厳を踏みにじられまくりの桐原に比べて司馬不幸のテンプレなこと(^^;)
作者の歪んだ愛?の不幸が降り注ぐ度に、桐原の色気が増していく感じがしましたよ。

それにしても大蔵省は激務とは聞いていましたが、この2人もよくこんな状況で愛を育めるなあ、と思うくらいお仕事・残業・休日出勤しまくりでした。
予算編成の時期にやさぐれがちな公務員女子の方はこの作品を読んだら少しは慰められたりしませんかね?

本日の読書「東方美人」(かわい有美子)

KとGとB。

この3つのアルファベットが並んでいると、ごく自然にかーげーべーと読んでしまうほどには馴染んでしまっている某国の組織。
事実上の活動内容はよく知りませんが、何となく、しーあいえーよりも好感度が高いのはやはり「エロイカ」の影響なんでしょうかねえ。

その組織の方々の、まだソビエトという国家とベルリンの壁が存在した頃のお話です。

かわい有美子さんの作品はまだそれほど読んではいないのですが、何となく優しい日常的なお話を書かれる方なのかなと思っていたので、こんな外国のスパイものなんて似合わないのでは?と勝手に思い込んでいたのですが、これがなかなかよかったです。

海軍の将校からKGBの工作員に引き抜かれたアレクセイは初めての任務のため西ベルリンへと赴き、そこで「伯爵」というコードネームを持つ怜悧な美貌の男サエキと諜報員としての指導を受けながら生活を共にすることになります。

際立った美貌と頭脳を武器に任務を着実にこなしながらも、どこか不安定な脆さを感じさせるサエキと、諜報員にしては生真面目で優しくて人好きのするアレクセイ。

自分以外は安易に信用できない危うい環境に身を置きながら、サエキはアレクセイこそ自分が探し続けていた半身だと思い、そしてアレクセイはそれが祖国への裏切りに繋がっていくことも承知の上でサエキに永遠の忠誠を誓う…というお話です。

ソビエトだとか東西ドイツだとかの言葉が既に自分の中ではノスタルジックな響きになっているのにちょっと驚きながら読みました。
そういえば結構激動な時代に居合わせていたんだなあ、と。

あと少しで壁の崩壊を迎える西ベルリンの街という舞台に諜報員としての任務と孤独がすごくマッチしていて、良質な物語として楽しめました。

サエキとアレクセイが互いに惹かれ合うのも緊迫感があってよかったですし、あとKGBの仲間のソフィアが、サエキとは悪し様に罵り合うような犬猿の仲なのにアレクセイに対しては親切で、2人の関係を忌々しく思いながらも黙認してるのが素敵でした。

読みながら「魔弾の射手」の少佐や「ロシアン・エクスプレス」のスラブ美人が思い出されましたが、このあたりの作品を読んできた世代には非常に好ましいお話ではないかなと思います。

1と2が出ていて、あとがきによれば3で最終巻とのことなのですが、ちゃんと出てくれるのかしら?
ご本人のブログで「ちょっと厳しいかも」というような内容のコメントを見たような気がするのですが、そんなことはないですよね…?

2人の幸せな結末が読める日を心待ちにしております。
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