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本日の読書「華やかな迷宮」(松岡なつき)

全5巻一気買いしときながらずっと置いてましたが、こちらもようやく読み終わりました。

面白かったです。

あまり詳しくないですがヴァロア王朝からブルボン王朝への転換期の歴史的背景もよく調べてあったと思いますし、それでいて分かり易く書かれていて読みやすかったですし。今なら買ったまま放置していた中公文庫の「カトリーヌ・ド・メディシス」も興味深く読めると思いますし。

でも。
なんか物足りなかったのですよ。

これは多分「FRESH&BLOOD」を先に読んでいて、それからこちらをまとめて読んだからかもしれないのですが、もう少し主人公たちが歴史に翻弄される姿を見てみたかったような気がするのです。

5巻分のボリュームということで勝手にそれだけの内容を期待してしまったのですが、実際は雑誌に連載されていたため1回のお話で、ある程度の歴史的展開と恋愛を盛り込まなければいけなかったんですよね(そう考えると素晴らしい構成力だと思います)

「FRESH&BLOOD」のような波瀾万丈な展開は文庫書き下ろしだから出来ることなんでしょうけども、ついつい欲張りな読者として期待しすぎてしまったようです。

それから主人公カップルについてですが、時代とお国柄なのか割とラブラブになるのは早かったような気がします。イタリア系伊達男ベルナールが片田舎出身の天使のような美形ガブリエルを口説き落とし、恋人としても友人としても互いを尊敬しあう関係を築いていってます。

よしながふみさん描くガブリエルがちょっと「執事の分際」のおぼっちゃまを思い出させて、我が儘でタカビーな若僧を想像してたんですが、読んでみるとなかなか地に足の着いた分別のある好青年でベルナールとの恋愛も大人に楽しんでる感じでした。

でも、やっぱりこの2人がもう少し陰謀とかに巻き込まれて離ればなれになった展開も読んでみたかったです。
何だかんだでずーっとべったりでしたから(笑)

本日の読書「FRESH&BLOOD 1~11」(松岡なつき)

ようやく既刊分読み終えました。

8巻までは購入してすぐに一気読みしましたが、9、10は11巻が出てからまとめて読もうと置いておいたのに、その11巻が発売延期になってしまって読むタイミングを逃していたのです。

何故9巻で読むのに区切りを付けたのか。
それはスペイン編の始まりだったから。

そもそも1巻の口絵のビセンテを見た瞬間にまだ1行も話を読んでいないのにも関わらず「私のご贔屓はこの人!」と決めたくらいですから、彼が活躍するであろうスペイン編はじっくりまとめて読みたかったのです。

直感通りビセンテってば見事にクールで武骨で純粋でカッコいいです!
まるで人魚姫のように、タイムスリップしてきて倒れていた主人公の海斗を助けたのに、後から現れたイギリス海賊のジェフリーにおいしいところを持って行かれた要領の悪さもまたツボです。

7巻の終わりでようやくイギリス側から海斗を奪回してからは彼の気持ちを得ようとあれこれ気を配りますが、それもなかなかうまくいかなかったりで、海斗に対して「あんた何様?」と突っ込みたいくらいです。

21世紀から大航海時代に紛れ込んだイギリス育ちの日本人海斗が、自分の知識と年よりは幼く頼りなく見える外見を武器に、実在の人物とも渡り合ったりする歴史ファンタジーですが、このコちょっと魔性入ってます(笑)
ビセンテやジェフリーは勿論ジェフリーの片腕のナイジェルも海斗にメロメロだし、21世紀にいる親友和哉との関係も怪しいです。

ビセンテ贔屓の私ですが、だからといって海斗とくっついて欲しい訳ではないです(むしろ海斗はキライなタイプだ)
ただいつか彼の元を海斗が立ち去る時に受けるであろう悲しみを思うと、早く海斗なんか見捨ててすぐ近くにいるレオと幸せになって、と言いたくなるのです。

そういえば今小説Charaでは「FRESH&BLOOD」の小冊子企画をやってるみたいですが、さすがにこれには二の足踏んでます。
というか夏に頼んだ小冊子の内容がよければ考えたかもしれないですが、まだ手元に届かないので何とも。年内には届くのかしらねえ。
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